「うちの子はやる気がなくって」とおっしゃる親御さんが大変多く、そのお悩み相談の「どうすれば、子供のやる気が出ますか」というテーマで、今回は中学生のやる気と勉強の関係についてまとめてみました。
やる気と勉強の関係は、やる気があって勉強というよりは、勉強するからやる気が出ると発想を逆にしてみたらどうでしょう。例えば、家事などで掃除をしたらきれいになってやる気が出るなどです。しかし、掃除をしてきれいになっても誰にも評価されないとやる気をなくしたり、続かないわけですよね。だから勉強も最初は、やる気がなくても、勉強したことで、褒められたり、テストでいい点数が取れたなどの結果次第でやる気は後から出てくるものなのです。
やる気を出すためにすること
やる気はあってもやり続けられない、結果が出ないとか、勉強が難しくなって出来なくなるとやる気はどんどんなくなっていきます。
まず最初は、やる気がないまま始めてみよう。
勉強をやらなければならないと思っているなら、まずは最初に決めた時間に机に向かってみよう。最初は数分でもいいから机にむかって座る習慣をつけよう。何もしなくても最初はいいです。だんだん時間を延ばしていけばいいのです。座るという習慣をつけよう。
何からやればいいのかわからない
学校の宿題や書き取り、今日の授業の復習でも何でもいいから始めてみよう。その後は、誰かに課題を出してもらうのがよいでしょう。誰かとは、親御さんや塾の先生、家庭教師などです。子供は、一般的にできないことが、出来るようになるともっと何かやってみたいという気持ちが出てくるものです。
わからないことが多くなって授業についていけなくなった
特に、数学や英語は積み重ねの教科なので、わからないことがあるとその後の授業がだんだんわからなくなり、ついていけなくなります。中学の勉強は、関連する項目がつながっているので、わからなくなったところは前の学年まで戻って学習しないと本当の理解はできません。前の学年とは言っても自分ではどの学年まで戻ったらよいかなんてわかりませんから、やはり、導いてもらう必要があります。
自分の集中力がどのくらい続くのか
人間の集中力には、個人差があります。目的意識があるのと無いのでは全く集中力の度合いが変わってきます。まず始めに今日は、これだけは、必ずやろうと決めて机に向かうようにしてみましょう。1つ目が終わって集中力が途切れたら、いったん休憩をして自分の集中力が何分ぐらい続くのかをチェックしてみよう。
集中力が、15分ぐらいしか続かないようであれば、15分を4回やれば1時間になるので、最初は無理をせずに自分のペースを知ることから始めてみましょう。
塾などに行って周りが勉強している環境でやってみよう
勉強は、一人でやっていると成果や結果が目に見えない分、達成感が薄いので、塾などに行ってみるのも方法です。周りが勉強していると自分だけ何もしないわけにはいきません。周りがどのようにしているのかをまねてやってみるのも一つの方法です。
塾の場合、テキストがあったり、その場で教えてくれるのでわからなかったことがわかるとやる気にもつながっていきます。何から始めたらよいかわからなければ、塾のテキストからやってみて、どこからわからなくなっているのかを塾のカリキュラムで一人一人に合ったプランを組み立ててもらいましょう。
家庭教師に頼るのも一つの方法
塾の授業の雰囲気についていけないとか、周りの雰囲気でせかされるのが苦手な子は、1対1の家庭教師を頼むとよいでしょう。わからなくなっている苦手な部分を戻り学習してくれたり、理解できるまで何回も繰る返し教えてくれたり、反復練習をしてくれます。わからないところがわかるようになると、誰もがやる気は勝手に出てきます。
やり続けると少しづつ結果が出てくる
今までやってこなかった勉強を始めたとしても直ぐには結果は出ません。正しいやり方で勉強し始めても結果が出てくるのは、早くて3ヶ月くらい後になります。わからないことが多すぎて全く勉強できない子に関しては半年から8ヶ月くらいでやっと取り戻しができる感じです。
結果が、出始めると本人のやる気がどんどん出てきます。いままで時間のかかっていた計算が早くなり、もっと違う問題を解いてみたくなったり、一番の効果は疑問を持ち始めたことです。勉強の伸びは疑問を持つことです。どうしてこうなるのだろう?なぜ?という疑問で、興味が出てきます。興味は、もっと知りたいというやる気につながっていきます。
私が、見ていた生徒さんは基礎ができていなかったので、やはり8ヶ月くらいして結果が出てきましたが、受験生だとすべての項目で結果が出るわけではないので、もっと早くから対策を考えてたらよかったと言う保護者様の意見でした。
やる気のない子に親がするべきこと
親御さんは、子供にやる気がないと感じたらできるだけ早く、対策を考えてあげてください。これからの学校教育は大変、過酷です。
中央教育審議会では、これからの学校の目指す教育として
- 「生きる力」の育成を基本とし、知識を一方的に教え込むことになりがちであった教育から、子供たちが、自ら学び、自ら考える教育への転換を目指す。そして、知・徳・体のバランスのとれた教育を展開し、豊かな人間性とたくましい体をはぐくんでいく。
- 生涯学習社会を見据えつつ、学校ですべての教育を完結するという考え方を採らずに、自ら学び、自ら考える力などの「生きる力」という生涯学習の基本的な資質の育成を重視する。
かなり抽象的な言葉が並んでいると思います。私なりに解釈すると、基本的な勉強は、学校では教えられないという事でしょうか?求められることが多すぎて、親世代のように自力で学習することは不可能に近いと思います。まず、家庭での学習習慣をつける、できなければ、家庭教師にお願いをする、そして、勉強の本質を学ぶために塾に行くという選択肢をお勧めしたいです。
まとめ
現在の学校教育は、求められている内容が大きすぎるために、子供が自力で学習をすることができない状況のように思います。親御さんとしては、出来るだけ小さいうちから家計学習の習慣をつけてあげることをお勧めします。
それができないようであれば、塾や家庭教師は必須となるようです。仮に家庭学習の習慣をつけたとしても勉強が難しくなってくると自分からはやらない、できない子供になっていきます。どのタイミングで勉強方法を変えるかは、子供の個性にもよりますが子供の意思も尊重してあげて欲しいものです。
まずやる気がなくなる前に対処して欲しいですが、なかなかそう簡単なことではないようです。やる気がなくなってきたと感じたらまずは、やる気がなくなってきた理由を親子で話し合ってください。やる気は、正しいやり方でやり続ければ結果が出てきてやる気を取り戻すことができる可能性があります。
やる気はなくならないようにすることが大切です。しかし、やる気がなくなったしまったら必ず対策を考えてあげて欲しいです。
現代の子供が自力で学校の授業を戦い抜くには、武器が必要だと私は思います。
最後までお読みいただきありがとうございましす。